E-bike化キット “Swytch” チャリンコ素人日本最速レビュー(当社比)

最終更新日

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2020年12月31日現在、私が観測した範囲では日本人でSwytchを購入し報告をしているユーザーが居なかったため日本最速レビューとしています。

追記 2024.09.23 (日本対応版Swytchが正式発表)

ついに最高アシスト速度24km/hのSwytchがクラウドファンディングで正式に発表されました。
本エントリは全く意味を成さなくなったのでここで何か質問したくなった場合はまず以下から日本対応版買いましょう。

注意

日本の公道における電動アシスト自転車での走行は道路交通法により24km/hまでのアシストに限定されています。SwytchはECOバッテリーでも最高25km/hまでアシスト可能なので日本の公道では走行しないようにご注意下さい。オフロードのみで使いましょう。

経緯

外装2速、内装3速モデルのブロンプトンを購入し折りたたみの機構やルックス、取り回しの手軽さなどに感動しっぱなしだったのですが、16インチホイールから生み出される走行性能にはやはり限界を感じました。なので電動魔改造を…と思いサーベイし行き着いた先は”Swytch“でした。

購入

海外のクラウドファンディングの商品のため、amazonでポチーみたいな買い方ではなく受注生産となっており購入から到着まで非常に時間がかかります。

公式サイトより購入が可能です。ブロンプトンに装着する場合は”Brompton eBike Kit”を選び注文を行いましょう。

Swytch公式サイト

予約注文しておくと50%引きってなってますが、これずっとやってそうな気がしますね。

他の自転車に装着する場合は”Universal eBike Kit”を選択します。前輪アシストとして装着するため、ほとんどの自転車で装着が可能です。

アカウント作成から注文やその他連絡まで全て英語で行う必要があります。住所についても海外表記にする必要がありますが、海外発送対応のため問題なく日本にもお届けされます。ただし関税が掛かるため少し料金は高くなります。

Swytchに使用されるバッテリーは、ECO、PRO、TOURがあり、それぞれスペックを簡単にまとめると

  • ECO : 30km走行可能、アシスト25km/hまで
  • PRO : 50km走行可能、アシスト32km/hまで (ECOより少し重い?※後述)
  • TOUR: 100km走行可能、アシスト32km/hまで、重いバッテリー

と、なっており、今回はECOとPROバッテリーそれぞれ1台ずつと、ブロンプトンキットを1個注文しました。

2020.2.28追記

注文時にはTOURバッテリーの選択肢がありませんでした。Universal Kit注文時のみ選択可能?要調査。

2023.12.19追記 発送可能地域について ※すみえさん情報ご提供ありがとうございます!

Swytchの商品発送にはリチウム電池が含まれており危険物扱いとなるため、
日本への発送は以下の都道府県かつ、一部の市や区宛てにしか配送ができないようです。


東京、川崎(横浜)、神奈川、千葉、茨城、埼玉、岐阜、長野、名古屋(愛知)、大阪、京都、神戸、佐賀


自身の住所が上記都道府県に該当しない場合は、家族や知人の住所宛てに送付する方が良いと思います。

値段は以下の通りで、決して安くは無いです。

到着

ここは辛抱強く待つのと、何かあれば即サポートに連絡するのが良いです。

まず注文時に、数日したら住所入力フォームへのURLが記載されたメールが届くはずなのですが、いくら待っても来ないためサポートに問い合わせたら、システムの不具合とかで送信されてませんでした。と言われてメールが送られてきます。何かおかしいと思ったらすぐサポートに頼りましょう。

注文情報の詳細を記載し注文を確定させます。予定では約2ヶ月~3ヶ月ほどで商品が発送されるようで、3ヶ月経過した時点で「商品が発送されようとしています!」的なメールが届いて一安心します。

が、そこからさらに2ヶ月経っても何も音沙汰が無いため、こちらから催促のメールを送ります。どうも発送に遅延が生じているらしく、理由は「コロナ」だそうです。仕方なし。

具体的な発送ステータスと、発送予定時期を問い合わせても、尽力していますとお茶を濁されるだけなので多少不安になりますが辛抱強く待ちましょう。この時点で僕も不安になったのでTwitterを覗くと返金要求や詐欺商品を掴まされたという旨の阿鼻叫喚ツイートが散見されました。発送状況のアナウンスを公式アカウントやサイトで一言あればこんなことにはならなかったと思いますね。

しばらくサポートとやり取りしているうちに、なんの連絡も無くいつの間にか商品が届きました。実に6ヶ月待ちでした。

バ、バッテリーが入ってないやん。

早速問い合わせたら、税関の関係で別経由にしたよ、あ、追跡番号これねとのこと。いやそれ普通発送時に連絡してくれや。どうもシンガポール経由で来るっぽくてあーまた3ヶ月かーと思ってたら2週間ほどで着弾。心臓に悪い。

左がECO、右がPRO、わかりません!

コロナを言い訳にしてるかのようなサポート対応には少しうんざりしましたが我慢するしか無いですね、情勢が良くなれば改善されることを祈る。

装着

付属しているマニュアルと、記載されているURLにあるムービーを見ながらブロンプトンにSwytchを装着していきます。ただ、手順が省略されており入ってるパーツとムービーにあるパーツが微妙に違ってたりして完全に不明な時があるので、公式の Instruction Manual (pdf) を参照しましょう。全部載ってます。

この装着手順の時もそうですが、普段のメンテナンスやトラブル時にBROMPTON公式のツールキットがあると便利です。フレームの中に格納もできてどってんかわいいです。

装着時に手こずった点をいくつか。

ホイールを外す時は空気を全部めっこめこに抜かないとブレーキに引っかかって取れないので注意、それかブレーキ側を一旦緩めます。このネジを回すとブレーキが開きます。

ペダルセンサーはここにつけました。この場合センサーの角度調整の台座が邪魔なので取れって書いてるんですがネチネチ粘着を取っても出っ張りが残るため無理やりニッパーで切り取りました。

センサーと円盤磁石パーツの距離をギリギリになるように両面テープを重ねて貼って調整します。センサーが認識しないと正常に動作しません。

全部装着できたら動作確認します。以下動画のようにブロンプトンを逆さまにすると部屋で確認ができてしまいます。ブロンプトンはこういうとこもかわいい。うまくセンサーが動作しているとLEDランプが点滅します。

https://twitter.com/d0kusounko/status/1338065485187846144?s=20

PRO、TOURバッテリーの場合は設定モードにて、TOP SPEEDの初期設定が”25kph/15mph”になっているため、リミット解除したい場合は下から2番目に設定しておきましょう。

あと、ECOとPROの重量を計測したら、精度の高い計りではやってないですが、ECOが約2.0kg、PROが約2.1kgでさほど差が無いことが判明し、PRO2個買っても良かったなという気持ちになりました。

実走

初めて走る場合は暴走する可能性あるので人が居ないところでやりましょう。

※くどいようですが、Swytchでのアシスト走行は25km/h以上アシストするため日本の公道はチャリンコとして走行禁止です!

発送の件もあり期待が下がりまくっていたのですが、まさかの想像を絶するアシストパワーで2020年かわいいガジェット最優秀賞を獲得してしまいました。

走り出しのアシストについてはパナソニック製のアシストチャリのほうが自然ではありますが、ブロンプトンのギアを予めロー寄りにしておけばほぼ力むことなく継続アシストへつなげることができるので気にならないです。

PROでの最速アシストは正直スピードが出過ぎてて素肌出して乗るには怖いぐらいのアシストパワーです。ブロンプトンデフォルト装備のブレーキじゃ少し心もとないので差し替えを検討したくなります。

オプションでスロットルも売ってるのですが、つけてしまうと完全な原チャリとなってしまいます。

PROバッテリーにて、設定のパワーリミットを80%、5段階アシストレベルをMAXにしてほぼ6速で走行したところ、40kmはバッテリーが持続しました。寿命やパワー劣化具合は今後観察していこうと思います。公式では1000回の充電に耐えることができ、劣化したバッテリーの交換は50%OFFの価格で対応してくれるみたいです。うれしいですね。

おわい

実走レビューよりも発送までのサポート対応の愚痴が多くなってしまいましたが、製品は最高です。発送状況の遅延等のアナウンスをキチンとしただけると完璧です。

結構な価格なのでE-bike買えばいいのではという気持ちにはなりますが、ブロンプトンの機能を損なうことなく電動化できることを考えると十分に払える金額だと思います。24km/hまでアシストの日本向けモデルが出るといいですね。

装着難易度の易しさからは考えられないほどの満足体験をもたらしてくれる最高のプロダクトです。こんなにかわいくて愛おしいガジェットを購入したのは久々です。ありがとうSwytch。

良いお年を。

おわい

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